【比叡山】千日回峰行「堂入り」達成するか?!絶食不眠9日間

10月13日に千日回峰行の最大の難関である「堂入り」を始めた延暦寺の釜堀住職(41歳)はこの荒行を達成するのか注目されています。

一体「堂入り」とはどんな修行で達成した人はいるのでしょうか?

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飲まず食わず不眠を9日間の命がけの修行

延暦寺

「堂入り」とは
千日回峰行の700日の修行を終えてから行う荒行で、生身の不動明王意味する白装束をまとい比叡山・無動寺谷の明王堂に入り9日間こもります。

その間、食べない、飲まない、寝ない、横にならない状態で過ごし不動明王の真言を10万回唱えます。

極限状態に身を置いて悟りを開き、不動明王と一体となるのが目的だそうです。

3日目からは死臭が漂い始めるそうです。

食べない、飲まない上に不眠というのは人間にとって一番キツイものだと思います。

千日回峰行というツライ修行を経たことで精神力がかなり強いとは思いますが大丈夫なんでしょうか?
その先には一体どんな世界が待ち受けているのでしょうか?

そして堂から無事に出てきたとき、釜堀住職はどんなことを話すのでしょうか・・・

8年ぶり戦後13人目の「堂入り」

この人数でこの千日回峰行がどれだけ厳しいものかがうかがえますね

「堂入り」は千日回峰行を終えないと入れない荒行です。
この千日回峰行がどんな修行かというと、7年間、比叡山の山中と京都市内を千日間歩くという修行です。

こんな風に書くと簡単そうに見えますが、1日30キロを6時間で歩きます。
夜中に寺を出て比叡山の山中と京都市内を歩き、午前中に寺に戻ります。

1年目から3年目は年間100日行い、4~5年目は年間200日行います。
5年目に700日の回峰をするとすぐに「堂入り」をします。

歩く距離はおよそ4万キロ、これは地球一周と同じ距離です。

雨がふろうと嵐だろうと雪がふろうと一日たりとも回峰を休んではいけないそうです。

過去に大峯千日回峰行を満行し、翌年に「堂入り」を果たした塩沼亮潤大阿闍梨が千日回峰行を行ったときは、1日48キロ7時間で歩きました。

夜中に寺を出て標高差1355メートルの比叡山の山中と京都市内を歩き、120箇所近くの神社や祠をまいり寺に戻ります。

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食事はおにぎり2個に500ミリリットルの水のみ。
山頂までの道は獣みちのようなところを歩いていきます。

寺にもどると身の回りのことは全部自分で行います。
そのため睡眠時間は4時間半なのだそうです。

延暦寺3

過酷な修行のため、1か月目で爪がボロボロになり、3か月目になると血尿が出るほと体は衰弱していきます。

そして、失敗することは許されず、失敗すると「死」が待ち受けています。

修行中はいかなる理由があっても寺から出ることができないのです。
そのため、自害用の麻紐と短剣を持って修行をします。

これ以上修行を続けられないと悟ったきにそれらを使って自害をするのだそうです。

なんて厳しい修行なんでしょうか、想像もできません。

過去に千日回峰行を行った行者のなかには、40℃の高熱や激しい下痢の症状のなかでも一日たりとも休まずに修行を行ったそうです。

毎日の厳しい修行を衰弱した体で行うわけですから、一瞬たりとも気が抜けない状態だったそうです。

9日間の絶食不眠を行う荒行の「堂入り」を果たすためにはそんな強靭な精神が必要なんですね・・・

命の危険も伴う千日回峰行の最大の難関「堂入り」を果たした先には何が待ち受けているのでしょうか?

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「堂入り」を果たすと阿闍梨となる

通常、人間は飲まず食わずの状態が3日間続くと命の危険が訪れます。
それを9日間行うわけですが尋常ではありません。
江戸期代には命を落とした行者もいたそうです。

そのため、千日回峰行を行い徐々に食べる量を減らし少ないエネルギーで過ごせるように体を慣らしていくそうです。

この「堂入り」を終えて出てきたときは、
不動明王と一体となった生き仏のような存在となり「阿闍梨」に生まれ変わり崇め奉られます。

過去に、この人間を超越した荒行を2回も行った酒井雄哉大阿闍梨がいます。
「堂入り」を2回行ったなんて、超人ですね!

この坂井雄哉大阿闍梨が「堂入り」を行った様子がNHKのドキュメンタリーで放送されました。

行 ~比叡山 千日回峰行~

これを見ると堂から一歩も出ないというわけではないようですし、部屋には他に人がいます。

1日に1度深夜に仏さまに供えるために水を汲みに行きますが、日に日に歩く速度が遅くなっていき最後の方では支えられて歩いていました。
22分18秒あたりから8日目の様子が流れますが、真言を唱える声も最後には聞き取れないくらい小さな声になっており、体も不自然に揺れるときもあります。

人間の極限を超えた先に見えるものとはいったいどんなものなのでしょうか

今は故人となった坂井雄哉大阿闍梨が書いた著書ですが、修行僧になるきっかけなどが書かれています。


一日一生 (朝日新書)

現在「堂入り」している釜堀住職は21日に「堂入り」は終了し阿闍梨として生まれ変わります。

無事なのか心配ですが、過酷な修行を経てきた身ですからきっとやり遂げて不動明王の化身となることでしょう

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました♪