ツイッターCEO辞任?【イーロンマスク】激動の半生を振り返る

ツイッターCEO辞任?【イーロンマスク】激動の半生を振り返る

昨年、ツイッター(Twitter)社の買収騒動で世界の注目を浴びたイーロンマスク氏。

2022年10月にツイッターの買収を完了し、これから積極的な経営改革を進めていくとみられていた2022年末、「後任が見つかり次第、CEOを辞任する」と発表。

驚いた人も多かったのではないでしょうか。

世界で注目される彼はいったい、どのような人物なのか。今回、イーロンマスク氏の半生をまとめてみました。

生い立ち

南アフリカで生まれる

本名はイーロン・リーヴ・マスク(Elon Reeve Musk)。

1971年6月28日、技術者・投資家の父エロール、モデル・栄養士の母メイの長男として南アフリカのプレトリアで生まれました。

3人兄弟で弟キンバルと、妹トスカがいます。

9歳のときに両親が離婚してしまい、兄弟3人は母のメイと暮らすように。

母はいくつかの仕事を掛け持ちし、南アフリカの都市を転々としていたそうです。

読書家で発明家だった幼少期

小さい頃は本が大好きだったそうです。

10歳になる前には「ブリタニカ百科事典」を読破し、記憶していたという話も。

また、実験も大好きで花火や爆発物を自作して遊んでいたとか。

また、コンピューターに強い関心を持ち、独学でプログラミングやコーディングを習得。

12歳の時には、対戦ゲームソフト『Blastar』をつくり、コンピューター雑誌に500ドルで売却したという話も有名です。

カナダ・アメリカへ移住

いじめにあっていた学生時代

才能にあふれるイーロンですが、高校では、いじめの標的にされ、階段から落とされたり、殴られたりと、大ケガをすることもあったとか。大変苦労をしたようです。

北米への移住と進学

高校卒業後は、17歳で母の母国カナダへ。

当時は決して楽な生活ではなく、親戚の元に住みつつ、農作業や清掃、木の伐採など過酷な肉体労働をして暮らしながら、19歳でクイーンズ大学に入学しました。

しかし、アメリカのアイビーリーグで学位を取得できれば、より早くキャリアアップを狙えると考え、奨学金を得てペンシルベニア大学に転入。

大学時代は家賃を稼ぐため、寮でナイトクラブを開いていたそう。

この頃からすでに、イーロンのビジネスのセンスが伺えますね。

大学院を2日で退学

大学卒業後は、高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォードの大学院へ進学します。

しかし、当時注目を浴びつつあったインターネット業界に強い魅力を感じたイーロンは、2日で退学してしまいます。

この頃から「インターネット」「クリーン・エネルギー」「宇宙」が、人類にとって重要になると考えていたそうです。

わらしべ長者のような成功

最初の起業

1995年、イーロンが24歳の時に、弟キンバルと「Zip2」という会社を設立。

この会社ではニューヨーク・タイムズ紙などの大都市の新聞社のために、オンラインシティガイドを作成していました。

当時は十分な資金がなく、安い賃貸オフィスを借りて寝泊まりし、シャワーは近くのYМCA、たまに行くファストフードが唯一のごちそうという生活だったそうです。

しかし1999年、「コンパック」が「Zip2」を3億700万ドル(約350億円)で買収することに。

この時、イーロンは2200万ドル(約25億円)を手にし、28歳で億万長者となりました。

PayPalの成功

イーロンは、「Zip2」売却で受け取った2200万ドルの大半を投資し、オンラインバンキングサービス「X.com」を共同創業します。これが後のPayPal(ペイパル)社。

PayPal は、2002年にeBay(イーベイ)に買収され、イーロンはさらに1億8000万ドル(約220億円)を手にすることになります。

関心は宇宙とクリーン・エネルギーに

宇宙開発事業「スペースX」

宇宙に関心を持つイーロンは、2002年、火星移住を可能にするべく、宇宙輸送を可能にするロケットを製造開発する「スペースX」社を設立します。

この事業は、民間企業として初めてISS(国際宇宙ステーション)への物資輸送を成功させました。

また、世界で初めて打ち上げたロケットの回収を実現させるなど、数々の偉業を達成しています。

電気自動車「テスラ」

クリーン・エネルギーに興味を持っていたイーロンは、2004年に電気自動車メーカー「テスラ(Tesla)」を設立。

加えて、2006年には太陽光発電システムの「ソーラーシティ(SolarCity)」の共同創業者として事業に携わっています。

億万長者としてのイーロン

世界長者番付のリスト入り

イーロンは前述の会社の成功により、富豪と呼ばれるようになりました。

しかし、一時期、離婚などのイザコザで友人から借金をするほどになったとか。

その後、2010年に「テスラ」が上場して資産が爆増。

2012年に初めて「フォーブス」誌の世界長者番付のリスト入りを果たしました。

その後も順調にビジネスを成功させ、2022年4月「フォーブス」の世界長者番付で堂々の1位に。

現在の総資産は推定2190億ドル(約26兆9100億円)と言われています。

家を持たないノマド生活

億万長者のイーロンですが、家を持っていないそう。

2021年に保有していた豪邸をすべて売却し、現在はスペースXの敷地内に所有するプレハブ住宅で暮らしつつ、友人宅を転々としているようです。

ワーカホリックで有名なイーロン。贅沢をしない分、仕事に熱量を注いでいるのかもしれません。

イーロンが携わるビジネス

現在、たくさんのビジネスに関わっているイーロン。

「スペースX」や「テスラ」は有名ですが、2016年に共同設立した「ニューラリンク(Neuralink)」という会社では、人間がスマートデバイスとリンク可能となるための脳直結のインターフェースの開発を進めているようです。

また同年に、トンネル掘削会社「ザ・ボーリング・カンパニー(The Boring Company)」も創設しており、地下トンネルを掘り電気自動車で移動することで、渋滞問題などの解決を目指しています。

昨年買収したツイッターについては、現在CEOとして経営に携わっていますが、こちらは後任が見つかり次第辞任すると表明したばかり。今後の動向に注目されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

過去にはいろいろな苦労もしていますが、決して希望を捨てずビジネスに打ち込み、多大な業績を残してきたイーロンマスク氏。

今後の活躍と動向に注目したいですね。